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観察会2023レポート)春の植物の観察会

5月13日(土)恒例の春の観察会を行いました。
まずは消防署にいるツバメの観察からスタート、巣の真下まで行って様子を見ることができました。

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大津市役所の裏から東海自然歩道に入り、道端の植物を観察。
普段何の気なしに見過ごしている植物にも興味深い物語が隠されています。

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今年はなぜかお目当てのウラシマソウの花が咲いていませんでした。
花期を過ぎてしまったのか?、残っている株がどれも小さいので花を咲かせなかったのか?、そういったことを考えるのも観察会の大切なところです。

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獣道を見つけました、イノシシの通り道のようです、皆さん、イノシシの大きさってご存じですか?
けっこう大きいですよ。(滋賀では体長約2m、体重240Kgもあるイノシシが捕獲されたという話もあります)

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東海自然歩道を出て三井寺(園城寺)へと向かいます。
大津市は滋賀県の県庁所在地であり、人口約34万人の中核市に指定されていますが、この三井寺のようにいにしえの歴史文化が沢山残されている都市でもあります。
こうした社寺に守られ温存されてきた様々な自然を身近なものとして見ることができるが大津市の魅力のひとつです。

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春の観察会のもうひとつのトピックスはギンリョウソウ(少々画像が良くありませんが)です。
以前より随分減ってきましたが、あれ、こんなところに!という場所にこっそり咲いています。

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最後はイヌビワとイヌビワコバチの面白い共生関係をご紹介しました。
コバチはイヌビワに産卵し、そこで羽化するのですが、同時にイヌビワの雄花から雌花へ花粉を運ぶ役割を果たします。(コバチの雌雄、またイヌビワの雌雄でその役割は少々異なりますが)

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共生という関係は、片利共生(へんりきょうせい)と相利共生(そうりきょうせい)で説明されます。このイヌビワとコバチの共生関係は、双方に利があることで相利共生であり、一方、ベニダケの菌を介して樹木の根から栄養を得るギンリョウソウは片利共生と云われています。
しかし、我々は自然のことをほんの少ししか知りません。
だからこの片利共生と相利共生という見方も実は知らないだけで本当は間違っているかもしれません。地球上ではすべての生物が共生関係にあるといっても過言ではなく、見えていないところを辿れば、実は共生関係というのは一方方向ではなく、巨大なひとつの地球システムであるというのが昨今の生態学の考え方のようです。

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さてこの日は三井寺の千団子祭りの日、境内の混雑を考えて観察会はこの辺で終了。
次回は8月11日(金・祝)水の中の生き物の観察会でお会いしましょう。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

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おおつ自然観察の会

Author:おおつ自然観察の会
当会は身近な自然を皆さんと一緒に楽しんでいる市民グループです。
長年に渡り、大津市内で観察会を続けております。

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