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ビワマスの遡上を見にいきました

やっと秋らしい季節感を感じるようになりました。
今日のおおつ自然観察の会は、ビワマスの遡上を見に行きました。
 
ビワマス(琵琶鱒)
サケ目サケ科に属する淡水魚。日本の琵琶湖にのみ生息する固有種である。産卵期には大雨の日に群れをなして河川を遡上することから、アメノウオ(雨の魚、鯇)ともよばれる。
他のサケ科魚類と同様に母川回帰本能を持つため、成魚は10月中旬 - 11月下旬に琵琶湖北部を中心とする生まれた川に遡上し、産卵を行う。餌は、主にイサザ、スジエビ、アユを捕食している。(wikipediaより抜粋)
 
場所は高島市に近い湖西の川、ビワマスが遡上できるようにりっぱな堰が作られています。
 

 
ところが、肝心のビワマスが見当たらない、、、。
近くにおられた地元の農家の方に話を訊くと、「昔はいたんやけど、見ての通り、最近は上流から砂が流れてきて水が浅くなってしもたのか、おらんなぁ。」とのこと、、、。
 

 
う~む、この状況では、当会の会長の”川が(婚姻色で)真っ赤になってる光景がみたい”などというのは夢のような話であります。
しかし、ここまで来て帰るわけにもいかず、もっと北へ行ってみるかということになり、大津市を離れ、高島市へ。
 
やってきたのが、武奈ヶ岳を源流として琵琶湖に流れ込む鴨川。
河口付近の藪では蚊の大群に襲われ、さざ波寄せる琵琶湖の岸辺から廻りこむことも出来ず、ここもあえなく退散。
 

 
オジサンたちの表情に落胆と疲労の色が、、、。
しかしまだ帰るわけにはいかない、だってそんな記事をこのブログを書くわけにはいかないから。
それらしい川を探して市街地を抜けやってきたのが、やはり先ほどの鴨川の上流地点。
橋の下を覗くと、なにやら川を見ている人を発見。
 

 
河原へ降りて話を聞くと、この川でビワマス漁をしている漁師さんだった。
傍らには大きなビワマスの入った箱が!
 

 
おおっ、デカイ、40センチぐらいあります、ビワマスってこんなに大きな魚だったんですね!(琵琶湖博物館のビワマスは20センチぐらい)
 
下流をみてビワマスが昇ってくるのが見えるのだそうです。
「おっ、きょったぞ(来たぞ)」とおもむろに川の中へ入り、投網を投げると、、、。
 

 
あ、入ってる、入ってる!、なんかビチビチしてます!
 

 
少し小ぶりですが、オスのビワマス、婚姻色の赤色が出てます。
この口の形状なんか、やっぱりサケ科の魚ですね。
 

 
本当はメスを捕まえて、卵を取り、これを水産試験場で孵化させるのが目的の捕獲なのだそうです。
孵化させたビワマスの稚魚は琵琶湖の他の河川に放流するとか。
 

 
ですから、もちろんこのシーズンは許可なくビワマスを捕るのは禁止です。
それでもブラックバス釣りを装ってルアーでビワマスを釣る連中がいるそうです、残念なことです。
 
いや~、エエもん見せてもろたなぁ、ここまで来た甲斐があったと大満足の自然大好きオジサンご一行でしたが、もうひとつ面白いものがありました、、、。
 

 
漁師さんがポイントにしている場所にあった夥しい動物の足跡。
殆どはタヌキの足跡ですが、それ以外の動物のものもありました。
ここは野生動物にとっても格好のえさ場だったんですね。
 
今回は会員だけの研修会でしたが、琵琶湖との関わりをもっと感じることのできる観察会を企画してみたいと思います。

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おおつ自然観察の会

Author:おおつ自然観察の会
当会は身近な自然を皆さんと一緒に楽しんでいる市民グループです。
長年に渡り、大津市内で観察会を続けております。

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