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高時川をゆく(長浜市余呉町)

春の植物研修会で高時川の上流を歩いてきました。



すばらしい新緑と渓流の眺めに当会一同は大満足。
でも本題はもちろん植物観察です。



川に沿って歩いてゆく道の斜面には当会がフィールドにしている大津市内ではぜったい見られない植物がいっぱいあります。



そしてその道沿いには湧水がいたる所で流れ出ています。



これは積雪量の多い日本海型の風土が生み出すブナやミズナラを中心とした豊かな広葉樹の森から流れ出た水です。



この森の存在がここの植物を特徴づけています。
またそうした植物によって集まってくる昆虫も普段見たことのないものがおります。



その虫を餌にするタゴガエルが岩場で元気よく鳴いていたのが印象的でした。
カエルと云えば岩の隙間にじっと潜んでいた大きなヒキガエルにはビックリ!
いろんなものがおります(笑)



”高時川の上流で確認されている植物の種類は約1000種類にのぼり、滋賀県全域の植物種数が2300種といわれているので、その半分近くが存在していることになります。”(長浜市郷土学習資料「わたしたちの長浜」より引用)



滋賀県というのはなんとバラエティに富んだ豊かな自然を抱える土地なのだろうと改めて感じた研修会でした。



この場所は過去に丹生ダムの建設計画があり、廃村まで行われましたが中止となった経緯があります。
ダムの是非はともかく、こうした地域の価値は経済効果だけでは計れないものですね。



今回の研修ではこの場所の植生に大変詳しいSさんに案内をして頂きました。
また様々な講座で講師を務めていらっしゃるS先生にも同行頂くという大変贅沢な観察会となり、お二人から多方面の解説を頂くことができました。
ありがとうございました。

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おおつ自然観察の会

Author:おおつ自然観察の会
当会は身近な自然を皆さんと一緒に楽しんでいる市民グループです。
長年に渡り、大津市内で観察会を続けております。

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