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観察会2019レポート)春の植物観察会 ~ウラシマソウを見に行こう~ 

今回はたくさんの方にお集まり頂いて、賑やかな観察会になりました。
まずは集合場所の大津市役所と隣にある大津市消防局でイワツバメの観察から、、、え、ウラシマソウじゃないの?
慌てない、慌てない(笑)、当会はなんでもアリ、面白いモノを見つけたら何でも取り上げて楽しんじゃう、そういう会なのです。
さて、市役所の裏から東海自然歩道へ入ります。

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新羅善神堂でちょっと新しいアクティヴィティーを試してみました。
「これはなんという植物ですか?」、観察会では参加者の方からよく植物の名前を訊かれるのですが、逆に参加者の皆さんに思い思いの名前をつけてもらおうという試みです。
例えば葉っぱにフサフサした柔かい毛が生えているから”ウサギ草”みたいな(笑)
命名した方の細かい観察眼にこちらが驚きます。

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植物の同定を中心に行う観察会もありますし、私たちの観察会でもそういう説明はします。
でも自然観察で大切なのは知識ではありません、参加者の方の感性、何を美しいと思うか、何を不思議に感じたかであり、名前なんてあまり重要ではないのです。
そしてイワツバメをやるなら、もちろん野生動物も外せません。

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寺社の建物についた爪痕の正体を推理し、石の上に残された糞から食べたものを調べ、糞の落とし主をみんなで考えてみました。
さて更に進んでやっと本日メインのウラシマソウのある場所に到着。

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不思議なカタチの植物です、生育環境に応じてメスになったりオスになったりします。
動物同様にオスに比べ、受粉し果実を付けるメスのほうが大変多くのコストが掛かります。
環境が良くないところでメスになったら、子孫を残す為のエネルギーが足りません。
環境が整わない場所ではオスになって、翌年のチャンスを待つ、面白いですね。

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イキモノの中には生まれながらにオスとメスがはっきりと区別のあるもの、ウラシマソウのように環境に応じてオスとメスに変化するもの(魚のイシダイもそうです)、そもそもオスとメスという区別がないもの、更に両方の特徴を持っている両性のもの、いろんなイキモノがいます。
人間からみると不思議な世界ですが、実は人間の方が少数派なのかもしれません。

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毎年春の観察会は、メインの素材にこのウラシマソウとギンリョウソウを交互に取り上げています。
東海自然歩道を抜けた大津市歴史博物館が今回の観察会の終点ですが、ここでギンリョウソウを発見。
これもまた非常に面白い植物なのですが、このお話はまた来年に致しましょう。

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さて、2時間30分の観察会、あっというまに時間が過ぎます。
今回もお楽しみいただけましたでしょうか?

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そうそう、終了後、これなんですか?という質問のあったこの植物、ブログで回答しますとお約束していましたね。

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オオカワヂシャといって、外来生物法で特定外来生物に指定されている植物です。
詳しくはこちらからどうぞ、、、。
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/81130.html

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プロフィール

おおつ自然観察の会

Author:おおつ自然観察の会
当会は身近な自然を皆さんと一緒に楽しんでいる市民グループです。
長年に渡り、大津市内で観察会を続けております。

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